好きなものが決まっているだけで断じてミニマリストではない
流行っていますね、ミニマリスト。ここ1年くらいでしょうか、急激に来ましたね。まあ、実際にミニマリスト生活を実践されている方からしたら、「流行っている」という括りはイラッとするのかもしれませんが。
それでも、本屋では関連の書籍が平積みされていますし、テレビなどでも度々取り上げられているのを目にすると、僕みたいな俗物は「ああ、流行っているんだな」と思ってしまいます。
ちょっと前に、断捨離というものがブームになり、その延長線上にこのミニマリストというものがあると思います。断捨離ってたしか仏教に由来する考え方だったと思うのですが(違っていたらすいません。)、「煩悩を断ち切る=物欲を捨てる」ということなのでしょうか。
ひと昔、ふた昔前にも「清貧」という言葉が流行ったそうです。そう、バブル景気が終わった後です。まあ、ミニマリストの人達は決して「貧」なわけではないと思いますので、微妙な差はあるにせよ、「持つこと」だけが豊かさではない、という感じでしょうかね・・・
※なお、予め書いておきますが、今回の記事は決して全てのミニマリストが悪いと言う話ではないです。僕は考え方が違う、というだけです。生き方の話なので、良い、悪いでは語れないと思っていますので、悪しからず。
僕は決してミニマリストではない
この前、「○○さん(僕の名前)ってミニマリストっぽいですね。」と言われました。ミニマリストという言葉自体は知っていましたが、自分ではそんなつもりは毛頭なかったので、「へっ?」という感じでした。
話を聞いていくと、どうも僕が毎日同じ格好をしているので、きっとミニマリストに違い無い、と思われていたそうです。ミニマリストの人達が言うところの「私服のユニフォーム化」というヤツです。
WEBのデザイナーという仕事柄、仕事でスーツなんてもう何年も着ていません。つまり私服で会社に通勤している、ということです。それなのに、僕は毎日のように同じ格好。無地の白いTシャツに、同じジーンズ、vansのスニーカー。たしかにこうやって書くと、ミニマリストか着替えていないただの汚い不精なオッサンのどちらかです。
そもそも好きな格好がシンプルなだけ
僕はシンプルな格好が好きです。基本は無地のTシャツに、ジーンズ、VansのERAかAUTHENTICがあれば充分です。そして、実際ここ10年くらいはほぼそれらしか着用しません。冬はその上にアウターを重ねるだけです。
ちなみに、昨今ファッション雑誌などで目にする「ノームコア」という言葉が出てくる何年も前からこんな感じです。別に時代を先取りしている、とかそういうわけじゃないので、偉くも何ともないのですが。
同じモノを何個も所有しているだけ
なので、傍目には毎日同じ服を着ているように見えるのかも知れません。実際同じ服なのですが。ただ、同じ服を何着も持っていて、同じ靴を何回も買い直しているだけなんです。
例えば、無地の白いTシャツなんかはユニクロのものとHanesのものが、それぞれ10着以上あります。ミニマリストの方だとこうではないはずです。何かの本で読んだのですが、極端な話になるとミニマリストの方達は2着の服で着まわすらしいです。つまり、一日着て洗濯をする、それを干している間はもう1着の服を着る・・・これの繰り返しだそうです。
シンプルは好きだけど、ミニマリストには興味はない
世の中のミニマリストには、部屋の中に、テレビも洗濯機も冷蔵庫もベッドもカーテンもなく、あるのはPC、またはタブレット(この辺が現代っぽいですね)と机と寝袋、そして数着の服だけ、という方がいるようです。ネットで探せば、恐らくそれに近い写真はあると思うのですが、もう、ネタかな?と思うほどです。ここまでくると、潔癖症みたいなものです。きっと、モノを所有することが耐えられないんでしょうね。
こういう人達って、不便は感じないんですかね?不便ではないにしろ、その暮らしに便利さはないんじゃないかな、と思います。「あったらいいな」を排除して、「なくてはいけない」だけで生活しているというか。まあ、ミニマリズムってきっとそういうことなんですけど。モノを所有することに依存しない、というか。
スッキリとしたシンプルな生活、生き方、格好は好きですし、憧れますが、ミニマリストには全く興味が沸きません。シンプルとミニマルは似て非なるもの、だと思っています。
例えミニマリストになりたくても、なれない
僕なんかはやっぱり、「あったらいいな」というモノは欲しいですし、便利になる、楽しくなる、幸せになるのであれば、それを所有することは全く気になりません。
もちろん年齢も年齢なので、以前のようにあれもこれも欲しい、とは思いません。家族もいますしね。ただ、それは決してミニマリスト的な考えからではなく、自分の好きなモノがわかってきたから、というだけです。「好きなモノだけあればいい」という感覚には共感できますが、その「好きなモノ」がたくさんあり過ぎるので・・・
やっぱり、俗物の塊のような自分は絶対にミニマリストではないのでした。